白鵬 2016年春(三月)場所取組内容

201603-はくほう

先場所は、ともに初日から勝ちっ放しの大関琴奨菊と優勝を争うが、十一日目の直接対戦で敗れ、一旦並ぶも、終盤の黒星で優勝を逃す。→先場所の取組内容
で今場所を終えた。
3場所連続で西正横綱に就いた今場所、初日、過去10戦負けなしの宝富士に寄り切られ、黒星発進。
そこから白星を連ねるが、四日目は隠岐の海をダメ押し、中日は俵の外に出た関脇嘉風を土俵下に落とし、ぶつかった井筒審判長が病院に搬送されるなど、荒っぽい相撲が目立つ。そのため、九日目の取組後、審判部に直接呼ばれて注意を受けた。
そのまま白星を連ね、十一日目は唯一人全勝の大関稀勢の里と対戦。白鵬が鋭い出足で圧倒し、大関豪栄道を含めて3人でトップに並ぶ。
翌十二日目はその豪栄道を押し出し、また稀勢の里が横綱日馬富士に敗れたことから、ついに単独トップに立つ。
十三日目は横綱鶴竜を、十四日目は綱取りだった大関琴奨菊を破って13連勝。稀勢の里と豪栄道に1差をつけたまま走る。
千秋楽、勝てば優勝、負ければ稀勢の里との優勝決定戦になる 結びの一番、横綱日馬富士と対戦。立合い、顔の前に手を出してから、変わり気味に突き、日馬富士は土俵下に飛び落ちた。この取組で優勝を決めたものの、あっけない勝負に館内からはブーイング。そのあとの優勝インタビューでは、ヤジを受ける中、謝罪を口にし、涙を見せるなど、異様な雰囲気となった。
白鵬の優勝は、4場所ぶり36回目。



(初) 宝富士戦 ●寄り切り 4.4秒
 宝富士、先に手をつく。白鵬、サッと立って低く踏み込む。宝富士、左肘を固め、頭から低く当たる。白鵬、右肘を固めて当たるが右を差せず、叩きながら下がる。宝富士、前に出ながら左下手を取る。白鵬、右上手に手を伸ばすが取れず、右から押っ付ける。宝富士、左下手が切れるが、右で押っ付けながら前に出る。白鵬、上体が起き、右から小手投げ気味に突こうとする。宝富士、左差し手を突きつけて寄る。白鵬、相手の右腕を抱えたまま俵を割る。

(2) 琴勇輝戦 ○押し出し 2.4秒
 琴勇輝、相手が手をつく前に、手をつかずに立つ。2度目、白鵬は右手を、琴勇輝は仕切り線後方で両手をサッとついて立つ。白鵬、左から張り、右でかち上げる。琴勇輝、両手突きが当たらず、やや仰け反る。白鵬、突き放しながら前に出る。琴勇輝、相手に背中を向けて土俵下に飛び落ちる。

(3) 高安戦 ○寄り切り 5.4秒
 高安、先に手をつく。白鵬、右、左と手をサッとつき、左から張る。高安、左肘を固めて踏み込む。白鵬、右肘でかち上げ、左喉輪で押し上げる。高安、左で顔を押し上げる。白鵬、右を差し、左上手を探るが取れず。高安、左上手に手を伸ばすが取れず、右下手を取り、左を巻き替えようとする。白鵬、乗じて右差し手を返しながら力強く前に出る。高安、上体が起きて俵を割る。

(4) 隠岐の海戦 ○押し出し 9.1秒
 隠岐の海、先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつき、右肘を固めて踏み込む。隠岐の海、左肘を固めて当たり、両差しになろうとする。白鵬、左上手前廻しを探る。隠岐の海、腰を引いて上手を与えず。白鵬、左で相手の肩を押し上げる。隠岐の海、下がらず押しながら前に出る。白鵬、叩いて左に回り、右、左と喉輪で押し上げて前に出る。両者、体が離れる。隠岐の海、右から相手の顎の辺りを張る。白鵬、相手の腕を左から突いて左に開き、右で頭を押さえつけ、左で後ろ廻しに手を掛けて左へ回る。隠岐の海、俵に詰まる。白鵬、相手の胸を押し上げる。隠岐の海、俵の外に出る。白鵬、更に右喉輪で押す。隠岐の海、土俵下に転落し、客席に倒れ込む。

(5) 碧山戦 ○上手投げ 53.5秒
 碧山、先に手をつく。白鵬、右手をつこうとして止まる。碧山、ついていた手を戻す。白鵬が嫌い、仕切り直し。2度目、碧山、先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。碧山、頭から踏み込む。白鵬、右肘でかち上げる。碧山、上体が起きるが、顎に向かって突っ張る。白鵬、見ながらあてがって距離を取り、右を差して下手を取り、左上手を探りながら前に出る。碧山、腰を引いて下手を切り、左足を俵に掛けながら頭をつける。白鵬、左で相手の頭を叩きながら肩透かしを引き、右差し手を返し、右下手を取る。両者、土俵中央、右四つの体勢で止まる(約3秒間)。碧山、左で押っ付けながら腰を振り、下手を切ろうとするが切れず。白鵬、一呼吸後、左で頭を押さえつけながら右下手で振り回して左へ回る。碧山、堪えて再び右を差す。両者、右四つで止まる(約4秒間)。碧山、左を巻き替えに行く。白鵬、頭をつけようとするがならず、やや深い左上手に手を伸ばして取る。碧山、両差しになって前に出ようとする。白鵬、堪える。両者、少し止まる(約2秒間)。白鵬、左上手を持って少し左へ回る。両者、止まる(約4秒間)。白鵬、右足を飛ばして相手の右足を蹴る。碧山、堪える。両者、止まる(約4秒間)。碧山、両差しで前に出る。白鵬、左上手を持って堪え、右で首を巻き、頭を押さえて左上手投げを打ちながら下がる。碧山、土俵に裏返る。勝負後、白鵬、土俵下に転がり落ちる。

(6) 豊ノ島戦 ○押し出し 4.0秒
 豊ノ島、先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。豊ノ島、両腕を交差させる。白鵬、やや右へ踏み出し、右で押っ付け、左で顎を押し上げる。豊ノ島、向き直って喉輪を外す。白鵬、再び右で押っ付け、左喉輪で押し上げながら前に出る。豊ノ島、相手の腕を叩いて外すが、俵に詰まる。白鵬、腰を落として突き放す。豊ノ島、俵の外に出る。

(7) 栃ノ心戦 ○寄り切り 6.7秒
 栃ノ心、先に手をつく。白鵬、右手を仕切り線すぐ上で浮かせ、右、左とサッとついて立つ。栃ノ心、右肘を固める。白鵬、右肘を固めて踏み込み、左上手をすぐに取って左に回り、右差し手を返す。栃ノ心、右下手を取る。白鵬、左上手を引きつけて前に出る。栃ノ心、上体が起き、左上手に手を伸ばすが取れず、俵に詰まる。白鵬、右下手も取り、両廻しを引きつけながら右に寄り、相手の下手を切って腰を下ろす。栃ノ心、土俵下に落ちる。

(中) 嘉風戦 ○寄り切り 11.7秒
 嘉風、相手が腰を下ろす前に手をつく。白鵬、腰を下ろし、右、左と手をサッとつく。嘉風、頭から踏み込もうとする。白鵬、左から張り、その左で顔を突き放す。嘉風、体が離れ、頭を下げて当たろうとする。白鵬、右でかち上げながら左で肩を突き放し、両者、体が離れる。嘉風、両手を上げて叩く動きをし、頭から当たる。白鵬、再び突き放す。両者、体が離れて見合う。嘉風、少し叩く動きをする。白鵬、両手で突き放し続け、左から張り、更に突き放す。嘉風、左へ回る。白鵬、左から張り、左押っ付けで突く。嘉風、後ろ向きになるが土俵際でくるっと向き直る。白鵬、前に出て押し上げる。嘉風、上体が起きて俵の外に出る。白鵬、腰を下ろして右を差し、左で足を抱えて土俵下に落とす。嘉風、土俵下に吹っ飛び、土俵下の井筒審判長に激突。勝負後、嘉風は大量の鼻血、白鵬は返り血を浴び、井筒審判長は立ち上がれず、車椅子で退場して病院に搬送されるという事態に。

(9) 栃煌山戦 ○押し出し 1.8秒
 栃煌山、仕切り線後方で手をつく。白鵬、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。白鵬、左から張り、踏み込んで右肘を相手の顔に向けてかち上げる。栃煌山、上体が起きる。白鵬、押しながら一気に前に出る。栃煌山、土俵下に飛び落ちる。

(10) 照ノ富士戦 ○寄り切り 4.1秒
 照ノ富士、先に手をつく。白鵬、腰を下ろし、右手をつき、左手をサッとついて素早く立つ。照ノ富士、右肘を固める。白鵬、右肘を固めて踏み込み、すぐに左上手前廻しを取る。照ノ富士、左上手に手を伸ばすが取れず。白鵬、前に出ながら右差し手を大きく返し、がぶって前に出る。照ノ富士、上体が起きて俵に詰まる。白鵬、右差し手を突きつけ、左へ振るようにして寄り切る。照ノ富士、土俵下に落ちる。

(11) 稀勢の里戦 ○寄り倒し 3.9秒
 稀勢の里、先に手をつく。白鵬、手を動かす。稀勢の里、立とうとして前のめりになるが止める。白鵬、サッと手をついて左から張ろうとする。稀勢の里、その場で立ち上がり、左手を上げて「待った」。2度目、稀勢の里、先に手をつく。白鵬、右、左と手をサッとつき、左から張る。稀勢の里、少し遅れてその場で立つ。白鵬、右かち上げで相手を下がらせる。稀勢の里、左押っ付けで相手の右脇を押し上げる。白鵬、前に出ながら左を差し込み、右で押っ付け、がぶって一気に前に出る。稀勢の里、俵に足を掛けて仰け反る。白鵬、左差し手を大きく返す。稀勢の里、体が飛んで俵の外に裏返り、白鵬、その上に乗る。

(12) 豪栄道戦 ○押し出し 2.1秒
 豪栄道、仕切り線の上に右手を浮かせる。両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。豪栄道、両手を出す。白鵬、左から張り、右肘でかち上げる。豪栄道、上体が起きる。白鵬、右押っ付け、左筈で押し上げながら一気に前に出る。豪栄道、叩こうとするが、土俵下に飛び落ちる。

(13) 鶴竜戦 ○寄り切り 2.7秒
 両者、見合って手をサッとつく。白鵬、左から張る。鶴竜、右肘を固めて頭から踏み込む。白鵬、右、左と差して両差しになり、一気に前に出る。鶴竜、上体が起きてなすすべなく土俵下に落ちる。

(14) 琴奨菊戦 ○上手投げ 2.9秒
 琴奨菊、手をついて一瞬前のめりになるが堪える。白鵬、右手をつく。琴奨菊、素早く立つ。白鵬、左手をサッとついて立ち、左から張る。琴奨菊、右肘を固めて当たる。白鵬、左上手をがっちり取る。琴奨菊、右下手を探る。白鵬、左に回りながら左上手投げを下へ打つ。琴奨菊、土俵に裏返る。白鵬、相手の上に乗り、その後、土俵下に飛び落ちる。

(楽) 日馬富士戦 ○突き落し 1.4秒
 白鵬、右、左と手をサッとついて立つ。日馬富士、サッと手を動かして立つ。白鵬、相手の顔の前に右手を出す。日馬富士、両手突きに行く。白鵬、左に動いて左から突く。日馬富士、前につんのめって土俵下に飛び落ちる。あっけない勝負に、場内ざわつく。この勝利により、白鵬、36回目の優勝を決める。

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