稀勢の里 2016年名古屋(七月)場所取組内容

20167-きせのさと

14勝以上の優勝で横綱昇進とされた先場所は、13勝2敗の成績で優勝を逃すも、綱取りは次の場所に継続となった。→先場所の取組内容
場所前は、香川県観音寺市内で合宿、阿武松部屋へ出稽古。7月3日に30歳となる。
二場所連続で綱取りとなった今場所、初日は初顔の御嶽海を寄り切り、白星発進。そのまま白星を連ねる。
五日目、鶴竜から金星を獲得した栃煌山に突き落とされ、序盤で星を落とす。しかし、同じ日、横綱白鵬も敗れ、全勝は平幕の逸ノ城のみとなる。
翌六日目の妙義龍戦。相手に軍配が上がるも、差し違えでかろうじて勝ち、連敗回避。
七日目は新関脇・栃ノ心を危なげなく寄り切るも、中日は小結・琴勇輝に土俵際まで追い込まれながらも叩き込み、1敗を守る。
九日目は角番の大関照ノ富士と1分20秒の相撲の末に寄り切る。この日、白鵬と日馬富士の両横綱が敗れ、トップは1敗の大関稀勢の里と小結の高安、田子ノ浦部屋の2人となる。
十日目、松鳳山の立合いの変化に敗れて2敗目。また、高安も横綱日馬富士に敗れたため、1敗力士が消える。
十一日目は勢を寄り切り、十二日目は正代に土俵際に追い込まれるも突き出し、横綱日馬富士と二人でトップに並ぶ。
十三日目、2敗で並ぶ日馬富士と直接対戦。立合いで当たり負け、十分差せない左を抜いて上手を探ったところを一気に出られて寄り倒し。3敗目を喫する。
十四日目の横綱白鵬戦。やや合わない立合いから土俵際に追い込まれたものの、逆転の突き落とし。優勝の可能性を残す。
千秋楽、7勝7敗の大関豪栄道を押し出して3敗を守り、優勝決定戦の可能性を残す。しかし、結びの一番で横綱日馬富士が勝ち、初優勝を逃す。
12勝3敗の成績だった今場所は、千秋楽まで優勝を争ったことが評価され、綱取りが来場所へ継続。



(初) 御嶽海戦 ○寄り切り 10.7秒
 御嶽海、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。御嶽海、右手を出して頭を下げる。稀勢の里、左肘を固めて踏み込み、左を差し、差し手を返しながら深い右上手に手を掛ける。御嶽海、右に少し回って上手を切り、左差し手を返す。稀勢の里、左差し手を返しながら前に出、深い右上手を取り、引きつけて前に出る。御嶽海、俵に右足を掛けるが、上体が起きて俵を割る。

(2) 魁聖戦 ○寄り切り 21.3秒
 魁聖、仕切り線後方で先に両手をつく。稀勢の里、腰を下ろし、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。魁聖、両腕を内にして踏み込む。稀勢の里、両足でぴょんと立つ。魁聖、左を差して前に出る。稀勢の里、上体が起きるが、左下手を取って中に戻る。魁聖、左下手を取る。両者、土俵中央、左四つで少し止まる(約5秒間)。稀勢の里、左下手を引きつけながら右上手を取り、両廻しを引きつける。魁聖、爪先立ちで堪える。稀勢の里、両廻しを引きつけて前に出、俵で堪える相手を浮かせて寄り切る。

(3) 宝富士戦 ○寄り切り 7.6秒
 宝富士、先に両手をつく。稀勢の里、仕切り線少し後方でサッと手をついて素早く立つ。宝富士、低い体勢で左肘を固める。稀勢の里、左肘を固めて踏み込む。宝富士、左を差して差し手を返す。稀勢の里、左を差し、深い右上手を取って引きつける。宝富士、左差し手を返して上手を切ろうとするがならず、やや左半身で上体が起きる。稀勢の里、上手を引きつけて寄り切る。

(4) 隠岐の海戦 ○寄り切り 4.9秒
 隠岐の海、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。隠岐の海、右肘を固める。稀勢の里、左肘を固めて頭から踏み込む。隠岐の海、右は差せず、左を差す。稀勢の里、左下手を探りながら前に出る。隠岐の海、左に回って土俵際。稀勢の里、深い右上を取り、左差し手を返して腰を下ろす。隠岐の海、俵を割る。

(5) 栃煌山戦 ●突き落し 13.3秒
 稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。栃煌山、仕切り線後方で手をサッと手をつく。稀勢の里、右手を出して頭から踏み込む。栃煌山、頭から踏み込み、すぐに右前廻しを取る。稀勢の里、右喉輪で押し上げる。栃煌山、右廻しが切れ、左で喉輪を外し、左を差す。稀勢の里、左で押っ付け、押し上げながら前に出る。栃煌山、俵に両足を掛けて堪え、両差しになる。稀勢の里、左を巻き替えて差す。栃煌山、右で押っ付けながら右に回って中に戻り、左筈で胸を押し上げる。稀勢の里、左筈で脇を押す。両者、体が離れる。稀勢の里、右から張り、突き放し、前に出る。栃煌山、土俵際、右を差し、左で押っ付ける。稀勢の里、上体を起こして左をねじ込もうとする。栃煌山、そこを左に開きながら左で突く。稀勢の里、前に泳いで土俵下に転がり落ちる。

(6) 妙義龍戦 ○突き落し 10.2秒
 両者、ほぼ同時に手をつこうとする。稀勢の里、素早く立ち、左肘を固めて踏み込む。妙義龍、右手を出して頭から踏み込み、両差しになろうとする。稀勢の里、左で押っ付け、右喉輪で押し上げ、左をねじ込もうとする。妙義龍、右で押っ付け、左喉輪で押し上げる。稀勢の里、左を差せず、右で喉輪を外し、少し引く。妙義龍、乗じて前に出、右喉輪で押し上げる。稀勢の里、仰け反って上体が起き、土俵際、左で突きながら右で頭を押さえつけて左へ回る。妙義龍、右足を大きく上げて頭から土俵に落ち、稀勢の里、土俵下に落ちる。軍配、妙義龍。「物言い」がつき、協議の結果、妙義龍の体が先に落ちていると判断、「軍配差し違え」で稀勢の里の勝ちとなる。VTRでは、妙義龍の手がわずかに早く土俵につき、その後、稀勢の里が俵の外に出ていた。

(7) 栃ノ心戦 ○寄り切り 2.9秒
 栃ノ心、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手を動かし、素早く立って頭から踏み込む。栃ノ心、右肘を固めて当たり、左下手前廻しに手を伸ばすが取れず。稀勢の里、左押っ付けで押し上げ、左を差して前に出る。栃ノ心、土俵際、右から突こうとする。稀勢の里、左差し手を返して寄る。栃ノ心、体が浮いて俵を割り、土俵下に飛び落ちる。

(中) 琴勇輝戦 ○叩き込み 7.2秒
 稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。琴勇輝、仕切り線後方でサッと手をつく。稀勢の里、素早く立ち、右手を出して頭を下げる。琴勇輝、頭から低く踏み込み、右喉輪で突き上げる。稀勢の里、左で突いて喉輪を外す。琴勇輝、左喉輪で押し上げ、突き放して前に出る。稀勢の里、土俵際、左を差そうとする。琴勇輝、両手で押し上げて差させず。稀勢の里、土俵際、上体が起き、叩きながら俵伝いに左へ回る。琴勇輝、土俵に落ちて転がり、稀勢の里、俵の中で残す。

(9) 照ノ富士戦 ○寄り切り 84.9秒
 稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。照ノ富士、手をつこうとする。稀勢の里、突っ掛ける。2度目、稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。照ノ富士、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。稀勢の里、右手を出して頭から踏み込む。照ノ富士、右肘を固めて低く踏み込む。稀勢の里、左筈で脇を押し上げ、左を差して差し手を返し、前に出ながら廻しを探り、右上手を取る。照ノ富士、左から掬いながら左に回って堪え、左下手を探る。稀勢の里、右上手を持って前に出る。照ノ富士、体勢を低くし、右で押っ付け、機を見て右手で相手の右膝裏を取る。稀勢の里、右上手を引きつける。照ノ富士、左下手を持って半身の体勢になる。両者、少し止まる(約4秒間)。照ノ富士、左下手を引きつけて前に出ようとする。稀勢の里、右上手出し投げで振り、左筈で押し上げながら前に出る。照ノ富士、右で相手の左手首を掴んで前に出ようとする。稀勢の里、稀勢の里、取られた左手を振り解き、左を差し、右上手を引きつけて前に出る。照ノ富士、左半身で堪える。両者、しばらく止まる(約12秒間)。稀勢の里、右足で外掛けに行き、右上手を引きつけて前に出る。照ノ富士、土俵際堪えて中に戻り、腰を振って上手を切ろうとするが切れず。稀勢の里、右上手を引きつけて前に出る。照ノ富士、土俵際、左半身で堪える。両者、しばらく止まる(約16秒間)。稀勢の里、右膝を相手の左足に当てながら右上手を引きつけて前に出る。照ノ富士、俵に詰まる。稀勢の里、左筈で押す。照ノ富士、ついに俵を割る。

(10) 松鳳山戦 ●突き落し 1.2秒
 松鳳山は仕切り線すぐ後ろで、稀勢の里は仕切り線少し後方で、両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。稀勢の里、左肘を固めて踏み込む。松鳳山、左腕を前に出して差しに行くと見せながら、右に変わって右から突く。稀勢の里、前に泳いでバッタリ落ちる。

(11) 勢戦 ○寄り切り 17.1秒
 勢、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線少し後方でサッと手をついて素早く立ち、右手を出して踏み込む。勢、その場で立って左肘を固めて当たり、右を差す。稀勢の里、左を巻き替えようとする。勢、右で押っ付けて相手に十分差させず。稀勢の里、右喉輪で押す。勢、左で相手の右肘にあてがう。稀勢の里、右で相手の左腕を抱え、左を差す。勢、右上手に手を伸ばすが取れず。稀勢の里、左下手を取り、右上手に手を伸ばして取り、両廻しを持って前に出て寄る。勢、俵に両足を掛け、右で押っ付けながら相手の寄りを必死に残し、右に回りながら右で突き落とそうとする。稀勢の里、堪えて前に出る。勢、土俵際、逆の左から掬う。稀勢の里、両廻しを持って堪え、廻しを引きつけて前に出、腰を下ろして寄る。勢、今度は堪えられずに俵を割る。

(12) 正代戦 ○突き出し 7.0秒
 正代、仕切り線後方で先に手をつく。稀勢の里、仕切り線少し後方でサッと手をついて素早く立ち、左肘を固めて頭から踏み込む。正代、右肘を固めて胸で当たり、左を差して差し手を返し、右で差し手争いし、両差しになって前に出る。稀勢の里、下がりながら左を巻き替え、土俵際、左から強烈に掬う。正代、左足一本で傾くが堪える。稀勢の里、右で頭を押さえ、左に回って体を入れ替える。正代、土俵際向き直る。稀勢の里、突き放す。正代、俵の上で左から突き、左へ回ろうとする。稀勢の里、向き直り、胸を突く。正代、俵を割る。

(13) 日馬富士戦 ●寄り倒し 9.7秒
 稀勢の里、先に手をつく。日馬富士、手をつこうとする。稀勢の里、素早く立ち、右手を出して頭から踏み込む。日馬富士、遅れて手を動かして立つが、低く鋭く頭から踏み込む。稀勢の里、相手の頭に上体を起こされる。日馬富士、左下手を取り、前に出ながら右上手前廻しも取る。稀勢の里、右で差し手を抱えて堪える。両者、止まる(約4秒間)。稀勢の里、十分に差せない左腕を抜き、肩越しの左上手に手を掛ける。日馬富士、右を深く差して一気に前に出る。稀勢の里、土俵際、右で頭を突こうとする。日馬富士、左上手を持って力強く倒す。稀勢の里、俵の外に倒れ、両足バンザイで土俵下に転落。

(14) 白鵬戦 ○突き落し 2.7秒
 稀勢の里、仕切り線後方で先に手をつく。白鵬、腰を下ろし、手をサッとついて素早く立ち、左手を相手の顔の前に出す。稀勢の里、遅れてその場で立つ。白鵬、右にずれて顎に向かって突き上げようとするが、式守伊之助が止める。2度目、稀勢の里、仕切り線後方で先に手をつく。白鵬、腰を下ろし、右、左とサッと手をつき、両足でぴょんと立つ。稀勢の里、遅れてその場で立ち、左肘を固める。白鵬、右肘を固めて当たり、左を差し、右押っ付けで前に出る。稀勢の里、俵に詰まり、左から突く。白鵬、前に落ち、その後、稀勢の里、土俵下に飛び落ちる。

(楽) 豪栄道戦 ○押し出し 5.3秒
 両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。豪栄道、右肘を固めて頭から踏み込む。稀勢の里、左肘を固めて踏み込んで当たる。豪栄道、左を差し、右前廻しを探る。稀勢の里、左を差す。豪栄道、頭をつけて右に回り、右を巻き替えようとする。稀勢の里、そこを左から突く。豪栄道、前のめりに体勢を崩す。稀勢の里、後ろから押す。豪栄道、土俵際を右に回って向き直ろうとするが、右足が俵の外に出る。

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