栃ノ心 2016年名古屋(七月)場所取組内容

201607-とちのしん

西前頭4枚目だった先場所は、10勝5敗と二桁勝利を上げ、初めて技能賞も獲得した。→先場所の取組内容
今場所は新関脇に。小結は何度も経験があるが、2013年7月場所で右膝を大怪我し、幕下55枚目まで番付を落とした。そこから自己最高位を更新しての関脇昇進。三役経験者が幕下に陥落し、その後、新関脇になったのは昭和以降で初めてとのこと。
迎えた今場所、初日は横綱日馬富士に上手出し投げで敗れて黒星発進。
二日目は宝富士、三日目は同じ新関脇の魁聖、四日目は角番大関照ノ富士に敗れて、4連敗。
五日目、小結琴勇輝を叩き込んで初白星。
翌六日目、高安に敗れてから、再び黒星が連なって3連敗。中日で7敗目と後がなくなる。
九日目、大関豪栄道を寄り切って2勝目。
十日目、横綱白鵬に50秒近い相撲の末に寄り切られて、負け越し決定。
十三日目、松鳳山に吊り上げられるも、吊り返してから寄り切り。そこから白星が連なり、千秋楽まで3連勝し、6勝9敗で今場所を終える。
負け越しは2場所ぶり。



(初) 日馬富士戦 ●上手出投 20.4秒
 栃ノ心、先に手をつく。日馬富士、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。栃ノ心、右肘を固めて当たる。日馬富士、低く踏み込み、左上手を取り、右前廻しを探ってから差す。栃ノ心、左腕を伸ばして上手を探る。日馬富士、腰を遠ざけて上手を与えず。栃ノ心、右下手を持ち、前に出ながら左上手を探るが取れず、右下手投げで振って前に出る。日馬富士、土俵際、左上手を持ち、右で相手の右膝を押さえながら左へ回る。栃ノ心、右下手を持って堪え、左上手に手を伸ばすが取れず。両者、土俵中央、日馬富士が左上手を持って右差し手を返し、栃ノ心は右下手を持ってやや半身の体勢。栃ノ心、腰を振って上手を切ろうとする。日馬富士、すぐに頭をつけ、右で相手の右膝を押さえながら左上手を持って左へ一回転半し、上手出し投げ。栃ノ心、土俵に転がる。

(2) 宝富士戦 ●寄り切り 12.8秒
 宝富士、先に両手をつく。栃ノ心、仕切り線後方でサッと手をつき、右肘を固めて踏み込む。宝富士、頭を下げ、左肘を固めて当たる。栃ノ心、左を差す。宝富士、右で押っ付ける。栃ノ心、左差し手を抜き、左で相手の差し手を抱える。宝富士、右差し手を返す。栃ノ心、左上手に手を伸ばす。宝富士、右差し手を返して上手を与えず。栃ノ心、左で差し手を抱え、右で押っ付けながら前に出る。宝富士、右に回って堪える。栃ノ心、右で押っ付けながら前に出、左で首を巻く。宝富士、右下手を取って前に出る。栃ノ心、上体が起き、土俵際、左上手を取る。宝富士、腰を落として寄る。栃ノ心、俵を割り、両者、土俵下に落ちる。

(3) 魁聖戦 ●寄り切り 26.4秒
 魁聖、仕切り線後方で先に手をつく。栃ノ心、仕切り線後方で手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。魁聖、両腕を内に入れる。栃ノ心、やや左にずれて頭から踏み込み、左上手を取り、右を差す。魁聖、右差し手を返す。栃ノ心、右前廻しも取りながら前に出る。魁聖、肩越しの左上手、右下手を取る。両者、右四つ、互いに左にずれた体勢で組み合う。栃ノ心、腰を振って相手の下手を切る。魁聖、左上手を引きつけながら前に出、右下手を取り直す。栃ノ心、仰け反る体勢になるが堪え、左上手で振って前に出、右差し手を返して相手の上手を切ろうとするがならず、深い右下手を取り直す。魁聖、両廻しを引きつけて前に出る。栃ノ心、胸が合う体勢になり、左足が俵に掛かる。魁聖、両廻しを引きつけて寄る。栃ノ心、俵に両足を掛けて堪え、右差し手を返しながら上手を切ろうとするが切れず、離した右下手を取り直す。魁聖、休まず寄り立てる。栃ノ心、堪え切れずに俵を割る。

(4) 照ノ富士戦 ●寄り切り 15.7秒
 栃ノ心、先に手をつく。照ノ富士、左、右とサッと手をつく。栃ノ心、やや左にずれて踏み出し、右を差す。照ノ富士、左上手を取る。栃ノ心、両廻しを引きつけて前に出る。照ノ富士、両廻しを持って堪え、中に戻る。両者、廻しの引きつけ合い。照ノ富士、引きつけ勝って前に出る。栃ノ心、右下手投げで堪えようとする。照ノ富士、逆に左上手で振り、右筈で胸を押し上げて寄り切る。栃ノ心、土俵下に落ちる。

(5) 琴勇輝戦 ○叩き込み 6.4秒
 栃ノ心、手をつく。琴勇輝、すぐに仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。琴勇輝、右手を出して頭から踏み込む。栃ノ心、両肘を固めて当たる。琴勇輝、右喉輪で押し上げようとするが、その腕をかち上げられて外れる。栃ノ心、左手を伸ばして廻しを探る。琴勇輝、左に回って廻しを与えず。栃ノ心、左で顎を押し上げながら前に出る。琴勇輝、俵に詰まり、左喉輪で押し上げる。栃ノ心、左下手を取る。琴勇輝、頭をつけ、右で押っ付けながら中に戻る。栃ノ心、廻しを離し、叩きながら引いて右に開く。琴勇輝、土俵に落ちて転がり、栃ノ心、俵の外に出る。

(6) 高安戦 ●寄り切り 40.1秒
 両者、ほぼ同時に手をついて立つ。栃ノ心、右肘を固める。高安、左肘を固めて頭から踏み込む。栃ノ心、踏み込んで左を差す。高安、右押っ付けから、右で脇を押し上げ、右を差そうとする。栃ノ心、左前腕で相手の顎を押し上げる。高安、相手の左腕を手繰って右に回る。栃ノ心、腕を抜いて向き直る。高安、左肘を固めて低く当たる。栃ノ心、右を差す。高安、右を差して下手を取る。栃ノ心、右下手を取り、両者、右四つで少し止まる(約3秒間)。両者、互いに上手を探るが取れず。高安、右下手を深くし、後ろ廻しを取る。栃ノ心、左上手に手を伸ばすが取れず。両者、少し止まる(約3秒間)。栃ノ心、上手を探るが取れず、左で差し手を抱え、前に出ようとしながら上手を探るが取れず。両者、土俵中央、右四つで止まる。栃ノ心、左で小手に振り、左上手に手を伸ばす。高安、左上手を取って左に回り、右下手も取る。栃ノ心、左上手に手を伸ばすが取れず。高安、両廻しを引きつけて前に出る。栃ノ心、上体が起き、左首投げに行こうとするが、俵を割り、土俵下に落ちて二所ノ関審判長を倒す。

(7) 稀勢の里戦 ●寄り切り 2.9秒
 栃ノ心、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手を動かし、素早く立って頭から踏み込む。栃ノ心、右肘を固めて当たり、左下手前廻しに手を伸ばすが取れず。稀勢の里、左押っ付けで押し上げ、左を差して前に出る。栃ノ心、土俵際、右から突こうとする。稀勢の里、左差し手を返して寄る。栃ノ心、体が浮いて俵を割り、土俵下に飛び落ちる。

(中) 隠岐の海戦 ●寄り切り 15.6秒
 隠岐の海、先に手をつく。栃ノ心、仕切り線少し後方で手をサッとつく。隠岐の海、やや左へ踏み出し、右手を出す。栃ノ心、左へ踏み出し、左上手を狙うが取れず。隠岐の海、頭をつけて右で押っ付ける。栃ノ心、右を差して前に出る。隠岐の海、右を差して差し手を返し、左上手を取り、頭をつけて左へ回り、相手を半身にする。栃ノ心、右下手投げで振ろうとする。隠岐の海、左上手を持って堪え、右下手も取る。栃ノ心、左上手を探るが取れず。隠岐の海、両廻しを引きつけて前に出る。栃ノ心、左上手に手を掛けるが取れず、右下手を持って俵に詰まる。隠岐の海、伸びた廻しを引き上げ、爪先立ちで寄り切る。

(9) 豪栄道戦 ○寄り切り 10.7秒
 両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。栃ノ心、右肘を固めて踏み込む。豪栄道、ぴょんと立って頭から低く当たる。栃ノ心、右を差し、左上手前廻しに手を掛ける。豪栄道、右差し手を返して上手を与えず、左上手を取る。両者、右下手を取る。栃ノ心、左上手に手を伸ばす。豪栄道、両廻しを持って左に回り、相手を土俵際にして寄るが、胸が合う。栃ノ心、両廻しを引きつけて右に振り、相手を土俵際にする。豪栄道、左足を俵に掛けながら右下手投げに行く。栃ノ心、左上手を引きつけて堪え、右差し手を返し、相手を正面に置いて寄る。豪栄道、堪え切れずに俵を割る。

(10) 白鵬戦 ●寄り切り 48.1秒
 栃ノ心、先に手をつく。白鵬、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。白鵬、右肘を固めてやや右へ踏み出す。栃ノ心、やや左へ踏み出し、左上手に手を掛けるが取れず。白鵬、左上手を取って右を差す。栃ノ心、体勢を低くして左から押っ付ける。白鵬、ずるっと下がりながら土俵際で右を深く差して下手を取る。栃ノ心、左上手に手を伸ばすが取れず、右下手を取る。白鵬、左上手を持って土俵際を左へ素早く回って腰を引く。栃ノ心、深い右下手で振って前に出る。白鵬、土俵際、体を開き、右で頭を押さえながら上手出し投げを打ち、体を入れ替える。栃ノ心、右下手を持ち、左で押っ付けながら前に出、肩越しの左上手を取り、少し浅く持ち替える。白鵬、右肘を張りながら腰を振って上手を切ろうとするが切れず。両者、土俵中央、右四つがっぷりで止まる(約4秒間)。栃ノ心、両廻しを引きつける。白鵬、腰を下ろして堪える。栃ノ心、相手を浮かせて前に出ようとする。白鵬、堪え、左へじわりと回る。両者、右四つがっぷりで止まる(約7秒間)。栃ノ心、両廻しを引きつけ、相手を浮かせながら前に出ようとする。白鵬、土俵際堪え、右に回って中に戻る。両者、右四つがっぷりで止まる(約4秒間)。白鵬、両廻しを引きつけて前に出ようとする。栃ノ心、左足を後ろにして堪える。白鵬、素早く左上手出し投げで振り、頭をつけて右上手前廻しを取る。栃ノ心、やや窮屈な両差しになる。白鵬、両上手を引きつけて寄る。栃ノ心、上体が起きて俵を割る。

(11) 御嶽海戦 ○寄り切り 32.6秒
 御嶽海、先に手をつく。栃ノ心、仕切り線後方でサッと手をつく。御嶽海、素早く立ち、右手を出して頭から踏み込む。栃ノ心、右肘を固めて当たり、左上手を取る。御嶽海、押し上げながら左へ回って上手を切る。栃ノ心、顎に向かって突っ張り、右を差そうとする。御嶽海、逆に左をねじ込む。栃ノ心、左で差し手を抱え、右で押っ付ける。御嶽海、左に回って体を離す。栃ノ心、突き放し、右をのぞかせ、深い左上手を取る。御嶽海、頭をつけて右を差し、相手の上手を切る。栃ノ心、左で相手の差し手を引っ張り込んでから、肩越しの左上手に手を伸ばして取る。御嶽海、頭をつけて右下手を取る。栃ノ心、腰を上下させて下手を切ろうとするが切れず、左上手を浅く持ち替え、前に出、右前廻しも探る。御嶽海、右下手を持った低い体勢で左から押っ付ける。栃ノ心、両廻しを引きつけて前に出る。御嶽海、土俵際を左へ回る。栃ノ心、右を深く差して相手の上手を切る。御嶽海、体勢を低くし、右半身で右下手を持って左で押っ付ける。両者、土俵際近くで止まる(約4秒間)。栃ノ心、両廻しを引きつけて前に出る。御嶽海、土俵際、右下手投げに行こうとする。栃ノ心、左上手を引きつけ、相手を俵の外に出す。

(12) 妙義龍戦 ●寄り切り 8.9秒
 栃ノ心、先に手をつく。妙義龍、手をサッとつく。栃ノ心、素早く立ち、右肘を固める。妙義龍、頭から踏み込み、やや左にずれる。栃ノ心、右を差そうとする。妙義龍、左押っ付け、右喉輪で押し上げ、右を差す。栃ノ心、左で差し手を抱え、右下手を取って前に出る。妙義龍、左を巻き替えて両差しになる。栃ノ心、右上手を持って前に出、左上手を探る。妙義龍、土俵際、右差し手を返して相手に左上手を取らせず。栃ノ心、右上手を持って寄る。妙義龍、傾いて左足一本が俵に掛かるが、右に回って残し、両下手を取る。栃ノ心、左上手も取って両上手になる。妙義龍、すぐに腰を下ろして相手の両廻しを切り、両差しで前に出る。栃ノ心、土俵際、左で差し手を抱えながら右首投げに行く。妙義龍、右差し手を突きつけ、左足一本で傾きながら寄る。栃ノ心、土俵下に落ちて尻餅。

(13) 松鳳山戦 ○寄り切り 6.5秒
 栃ノ心、手をつく。松鳳山、すぐに手をサッとついて素早く立ち、右肘を固めて左を差そうとする。栃ノ心、右肘を固めて当たる。松鳳山、左を差して差し手を返し、右も差す。栃ノ心、肩越しの両上手を取る。松鳳山、深い両下手を取り、土俵内で相手を高々と吊り上げる。栃ノ心、土俵に下り、すぐに相手を吊り上げ返し、右へ振って相手を土俵際にして寄り切る。

(14) 勢戦 ○寄り切り 8.8秒
 勢、仕切り線少し後方で先に手をつく。栃ノ心、仕切り線少し後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。勢、左肘を固めて右肩から踏み込む。栃ノ心、右肘を固めて踏み込み、左上手前廻しを取り、右前廻しも取りながら前に出る。勢、窮屈な両差しから右差し手を抜き、左差しで土俵際を左へ回る。栃ノ心、左下手を深くし、両廻しを引きつけて前に出る。勢、土俵際、右小手で振る。栃ノ心、堪えてがぶり寄る。勢、上体が起きて俵を割る。

(楽) 正代戦 ○叩き込み 7.1秒
 栃ノ心は仕切り線すぐ傍で、正代は仕切り線かなり後方で、両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。栃ノ心、右肘を固めて低く踏み込む。正代、右肘を固めて胸で当たる。栃ノ心、左上手前廻しを取る。正代、腰を引いて上手を切り、土俵際を左へ回る。栃ノ心、突き放しながら前に出る。正代、土俵際を左へ回り、左を差し、右もねじ込みながら前に出る。栃ノ心、右で押っ付けながら土俵際を右へ回り、左で頭を叩き、右から突く。正代、土俵に落ちて転がる。軍配、栃ノ心。「物言い」がつき、栃ノ心が髷を掴んだか協議した結果、「髪を掴んでいない」と判断、「軍配通り」栃ノ心の勝ち。

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