九州場所十日目・幕内。
九州場所十日目・幕内の取り組み。
初日から勝ちっぱなしの横綱鶴竜は、角番大関照ノ富士を寄り切って10連勝。照ノ富士は、今日の勝ち越しならず。
1敗の横綱白鵬は、大関稀勢の里と対戦。熱戦の末、稀勢の里に寄り切られて2敗に後退。稀勢の里は、2敗を守って勝ち越しを決める。
横綱日馬富士は、関脇高安を外掛けで倒して1敗堅持。高安は、4勝6敗に。
平幕の石浦が、蒼国来を送り出して9勝目。全勝を追う1敗力士として、日馬富士と2人で並ぶ。
既に3敗の豪栄道は、琴奨菊と大関同士で対戦。立合い勝ちし、押し出しで勝利。琴奨菊は、7敗と後がなくなる。
荒鷲が、貴ノ岩を立合い変わって叩き込み、勝ち越しを決める。
幕内全取り組み内容は以下の通り。
カッコ内は取り組み時間です。
画像はクリックで大きくなります。
● 蒼国来 6勝4敗 送り出し ○ 石浦 9勝1敗 (2.9秒)
石浦、仕切り線後方で先に右手をつく。蒼国来、左手をつき、右手をサッとついて立ち、右手を出して左へ踏み出す。石浦、立てず。2度目、石浦、仕切り線後方で先に右手をつく。蒼国来、仕切り線少し後方で両手をサッとつき、右肘を固める。石浦、右手を出して頭から当たり、左手を伸ばして上手を取り、すぐに左に回って出し投げを打ち、相手の後ろにつく。蒼国来、俵に詰まって向き直ろうとする。石浦、腰を下ろし、左差しで寄る。蒼国来、俵を割る。
○ 豊響 4勝6敗 押し出し ● 逸ノ城 6勝4敗 (4.5秒)
逸ノ城、仕切り線少し後方で先に両手をつく。豊響、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。逸ノ城、左手を出し、右腕を内に入れる。豊響、右肘を固めて頭から踏み込む。逸ノ城、右を差そうとし、左上手に手を伸ばすが取れず。豊響、左押っ付けで押し上げる。逸ノ城、左で相手の差し手を抱える。豊響、右を差し、前に出ながら左上手を取る。逸ノ城、土俵際、右差し手を返して上手を切り、俵の上で左上手を取る。豊響、構わず押す。逸ノ城、上体が起きて俵を割る。
● 大翔丸 5勝5敗 寄り切り ○ 英乃海 2勝8敗 (8.0秒)
大翔丸は仕切り線すぐ後ろで、英乃海は仕切り線後方で、両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。大翔丸、頭から踏み込む。英乃海、右肘を固めて当たる。大翔丸、押し上げ、右筈で押し、左で押っ付けながら左へ回る。英乃海、右を差して前に出る。大翔丸、右を差す形になる。英乃海、左上手を取り、がぶって寄り切る。
● 旭秀鵬 1勝9敗 寄り切り ○ 北勝富士 6勝4敗 (2.9秒)
北勝富士、先に右手をつく。旭秀鵬、左手をつき、素早く立つ。北勝富士、少し遅れて立つ。旭秀鵬、右肘を固めて踏み込み、右でかち上げる。北勝富士、やや左に踏み出し、左廻しを取る。旭秀鵬、右で差し手を抱え、左上手に手を伸ばすが取れず、左で頭を抱える。北勝富士、両差しで一気に前に出る。旭秀鵬、土俵下に落ちる。
● 佐田の海 2勝8敗 押し出し ○ 臥牙丸 5勝5敗 (3.4秒)
臥牙丸、右手を先につく。佐田の海、両手をサッと動かす。臥牙丸、頭を下げる。佐田の海、右手を出して頭から当たる。臥牙丸、低く当たり、左で押っ付ける。佐田の海、引いて土俵際。臥牙丸、乗じて前に出、両手で顔を押し上げる。佐田の海、俵に両足を掛け、左下手を取って仰け反りながら堪え、体を開いて下手投げに行くが、右足が先に土俵の角より下に出る。その後、臥牙丸、俵の外に両手をつき、佐田の海、土俵下に落ちる。
〔土俵際仰け反る佐田の海〕
〔下手投げに行く佐田の海〕
〔佐田の海の右足が土俵の下へ〕
● 千代鳳 5勝5敗 押し出し ○ 勢 7勝3敗 (18.4秒)
勢、先に右手をつく。千代鳳、体を上下に揺らし、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。勢、両腕を下げて踏み込む。千代鳳、左肘を固め、右手を出して低く踏み込み、押す。勢、少し引いて左を差す。千代鳳、頭をつけて右で押っ付ける。勢、体を離して突き放し、右を差そうとする。千代鳳、体を離す。勢、叩いて右で肩越しの上手を取り、右上手を持って右に回る。千代鳳、左半身で左下手を取る。勢、右上手をしっかり握り直し、右上手出し投げを打ちながら左で頭を押さえる。千代鳳、向き直る。勢、右上手を持ち、左筈で押しながら前に出る。千代鳳、体を開いて右下手投げに行くが、廻しが切れて後ろ向きになり、土俵際くるっと向き直る。勢、前に出て押す。千代鳳、土俵下に落ちる。
○ 豪風 5勝5敗 押し出し ● 千代大龍 4勝6敗 (2.9秒)
千代大龍、先に手をつく。豪風、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。千代大龍、右手を出し、左肩から踏み込む。豪風、頭から低く踏み込む。千代大龍、左肘でかち上げ気味に当たり、顎を突き放し、相手の腕を叩いて引く。豪風、乗じて押しながら前に出る。千代大龍、俵に詰まる。豪風、押す。千代大龍、上体が起きて俵を割る。
○ 荒鷲 8勝2敗 叩き込み ● 貴ノ岩 4勝6敗 (0.8秒)
荒鷲、仕切り線少し後方で先に手をつく。貴ノ岩、手をサッとつき、右手を出して踏み込む。荒鷲、叩きながら右に飛ぶ。貴ノ岩、土俵に手をつく。
〔勝ち越しインタビューを受ける貴ノ岩〕
● 千代翔馬 7勝3敗 極め出し ○ 栃ノ心 6勝4敗 (8.1秒)
千代翔馬、左手をつこうとして止め、左手をついて戻し、立合いを嫌って腰を上げる。2度目、千代翔馬、左手を土俵すぐ上に浮かせる。栃ノ心、仕切り線少し後方で手をサッとつく。千代翔馬、手をサッとつき、左肘を固めて右手を出す。栃ノ心、右肘を固めて踏み込んで当たる。千代翔馬、突っ張り、頭を下げて右下手を狙う。栃ノ心、左で差し手を抱え、右を差す。千代翔馬、右差し手を返して右下手を取り、左を巻き替える。栃ノ心、外から極めながら前に出る。千代翔馬、堪えられず俵を割る。勝負後、千代翔馬、極められた右腕を痛そうにする。
〔極められた右腕を痛そうにする千代翔馬〕
● 松鳳山 5勝5敗 押し出し ○ 輝 4勝6敗 (5.0秒)
輝、先に右手をつく。松鳳山、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。輝、右手を出して頭から踏み込もうとする。松鳳山、右から張る。輝、突き放す。松鳳山、左から張る。輝、両手で突き放しながらどんどん前に出る。松鳳山、下からあてがって差そうとするがならず、俵に両足を掛けて仰け反る。輝、相手の胸を押す。松鳳山、土俵下に落ちる。
● 妙義龍 6勝4敗 突き落とし ○ 千代の国 3勝7敗 (5.3秒)
千代の国、仕切り線後方で先に手をつく。妙義龍、右手をつき、時をおいて左手をサッとついて立ち、右手を前に出す。千代の国、右から張る。妙義龍、押しながら一気に前に出。右を差す。千代の国、左足が浮いて右足一本を俵に掛けて堪え、左上手に手を伸ばすが取れず、左で突き、右で頭を押さえつけながら俵伝いに左へ回る。妙義龍、土俵に落ちる。千代の国、体が飛んで土俵下に転がり落ちる。
〔土俵際堪える千代の国〕
〔千代の国の突き落とし〕
○ 遠藤 6勝4敗 寄り切り ● 錦木 3勝7敗 (15.6秒)
錦木、先に左手をつく。遠藤、仕切り線後方で両手をサッとつく。錦木、頭から踏み込む。遠藤、左手を出して頭で当たり合い、左を差し、右押っ付けから右上手を取る。錦木、左下手を取る。遠藤、右上手を持って左差し手を返し、腰を引いて相手の下手を切る。錦木、深い左下手を取り直す。遠藤、両廻しを引きつけて前に出る。錦木、左下手で振り、右上手を取る。遠藤、左肘を張りながら腰を振って相手の上手を切り、右上手を引きつけて前に出る。錦木、俵に詰まる。遠藤、寄り立て、左差し手を返す。錦木、俵を割る。
○ 宝富士 6勝4敗 押し出し ● 正代 7勝3敗 (12.6秒)
宝富士、先に両手をつく。正代、仕切り線かなり後方でサッと手をつく。宝富士、左肘を固めて踏み込む。正代、右肘を固めて当たり、両差しになろうとしながら前に出る。宝富士、下がりながら左を巻き替えて差し、土俵際を左に回って中に戻る。正代、左下手を取る。宝富士、左差しで一気に前に出る。正代、土俵際、左から掬う。宝富士、その機に右上手を取って堪え、上手を引きつけて前に出る。正代、俵に詰まるが、右から突こうとする。宝富士、突き放す。正代、俵の上で仰け反る。宝富士、相手の腹を押す。正代、土俵下に落ちる。
○ 琴勇輝 4勝6敗 突き出し ● 嘉風 2勝8敗 (2.4秒)
嘉風、先に手をつく。琴勇輝、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。嘉風、頭から踏み込む。琴勇輝、右肘でかち上げ、突き放しながら前に出る。嘉風、仰け反って力なく俵を割り、土俵下に落ちて客席に倒れ込む。
○ 御嶽海 3勝7敗 押し出し ● 碧山 1勝9敗 (3.5秒)
御嶽海、先に右手をつく。碧山、右手をつき、左手をサッと動かす。両者、ほぼ同時に立つ。碧山、右手を出して頭から当たる。御嶽海、右喉輪で相手を起こす。碧山、上体が起きて少し下がり、右から張る。御嶽海、右を差して前に出る。碧山、突き放して体を離すが土俵際。御嶽海、押し上げる。碧山、俵の外に出る。
● 魁聖 0勝10敗 押し倒し ○ 玉鷲 7勝3敗 (5.0秒)
魁聖、仕切り線少し後方で先に両手をつく。玉鷲、左手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。魁聖、両腕を内に入れて踏み込む。玉鷲、やや左に踏み出して頭から当たり、左で押っ付け、右喉輪で押し上げる。魁聖、右を差そうとする。玉鷲、左で押っ付け、右喉輪でぐいぐい押し上げながら前に出る。魁聖、仰け反って俵に詰まる。玉鷲、そのまま右喉輪で押す。魁聖、俵の外に倒れる。
〔魁聖を立たせる玉鷲〕
○ 栃煌山 3勝7敗 押し出し ● 隠岐の海 2勝8敗 (5.3秒)
隠岐の海、先に右手をつく。栃煌山、腰を下ろし、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。栃煌山、右手を出して頭から踏み込む。隠岐の海、右肘を固めて当たり、右を差す。栃煌山、右を差し、左も巻き替えて差す。隠岐の海、左を巻き替えようとするがならず、左で差し手を抱える。栃煌山、両差しで前に出る。隠岐の海、上体が起き、土俵際叩こうとする。栃煌山、相手の胸を押す。隠岐の海、力なく土俵下に落ちる。
○ 豪栄道 7勝3敗 押し出し ● 琴奨菊 3勝7敗 (3.9秒)
豪栄道、先に右手をつく。琴奨菊、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。琴奨菊、左肘を固めて頭から踏み込む。豪栄道、左肘を固めて低く踏み込み、当たり勝って左を差し、右押っ付けで前に出ながら右上手に手を掛ける。琴奨菊、上手を切るが、上体が起きて俵に詰まる。豪栄道、右で押っ付ける。琴奨菊、俵の外に出る。
● 白鵬 8勝2敗 寄り切り ○ 稀勢の里 8勝2敗 (20.9秒)
稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。白鵬、左手を相手の顔の前で振る。稀勢の里、頭から当たる。白鵬、右を差す。稀勢の里、左押っ付けで突いていなす。白鵬、少し泳ぐが土俵際向き直る。稀勢の里、顎に向かって突き上げる。白鵬、右をのぞかせ、右に回って中に戻る。稀勢の里、突き放す。白鵬、突き返し、右押っ付けで前に出、少し引いて叩く。稀勢の里、向き直る。両者、押し合い。白鵬、右を差す。稀勢の里、左を巻き替えようとする。白鵬、それを許さず、右を差す。稀勢の里、左で押っ付けながら左に回って土俵際。白鵬、押しながら前に出る。稀勢の里、右足が浮き、左足が徳俵に詰まって勝負あったかに見えたが残す。白鵬、左をのぞかせ、右上手を取る。稀勢の里、左を差し、俵伝いに右に下がって右上手を取って中に戻る。白鵬、左下手を取る。稀勢の里、右上手を引きつけながら前に出る。白鵬、右足が俵に掛かる。稀勢の里、右上手を引きつけ、左下手も取って寄り立てる。白鵬、左下手を持って堪えるが、ついに俵を割る。
〔稀勢の里、土俵際〕
〔寄り立てる稀勢の里〕
● 照ノ富士 7勝3敗 寄り切り ○ 鶴竜 10勝0敗 (16.9秒)
照ノ富士、先に両手をつく。鶴竜、両手をサッとつく。その直前、照ノ富士、素早く立ち、右肘を固めて踏み込む。鶴竜、右肘を固め、頭から当たる。照ノ富士、右を差す。鶴竜、右を差し、すぐに左を巻き替えて差す。照ノ富士、前に出ながら右上手を探るが取れず、左上手を取る。鶴竜、両差し手を深くして両下手を取り、腰を捻って相手の上手を切り、腹をぶつけて前に出ようとする。照ノ富士、外から抱えながら堪え、左を巻き替えて差し、下手を探るす。鶴竜、すぐに腰を引いて下手を与えず、上体を起こして両廻しを引きつける。照ノ富士、左差し手を返しながら堪え、左下手を探る。鶴竜、再び頭をつけて腰を引き、相手に下手を与えず。照ノ富士、肩越しの右上手に手を掛ける。鶴竜、すぐに右に開いて右上手出し投げを打つ。照ノ富士、振られて俵に詰まる。鶴竜、右上手を引きつけながら寄る。照ノ富士、土俵下に飛び落ちる。
○ 日馬富士 9勝1敗 外掛け ● 高安 4勝6敗 (24.2秒)
高安、先に手をつく。日馬富士、仕切り線少し後方で手をサッとつく。両者、ほぼ同時に立つ。日馬富士、左手を出して低く踏み込む。高安、左でかち上げ、右上腕で相手の顎を押し上げる。日馬富士、右、左と張る。高安、右から張る。日馬富士、両廻しに手を掛け、左上手を取り、右を差す。高安、深い左上手に手を伸ばして取り、右下手も取る。日馬富士、右下手も取って両廻し。高安、左上手を引きつける。日馬富士、堪える。高安、腰を遠ざけて相手の上手を切る。日馬富士、切れた左上手に手を伸ばすが取れず、体を開いて右下手投げに行こうとする。高安、左上手を持って堪え、向き直って右をねじ込もうとする。日馬富士、右下手を持ち、頭をつけて左で相手の右腕を掴む。高安、左上手が肩越しになる。両者、止まる(約6秒間)。日馬富士、右下手を引きつける。高安、左上手で振ろうとする。日馬富士、そこを右足で外掛け。高安、土俵に倒れ、日馬富士、その上に乗る。
★来場者アンケートによる「敢闘精神あふれる力士」
1位:稀勢の里、2位:石浦、3位:遠藤
《2016年九州場所取組内容・目次へ》
初日から勝ちっぱなしの横綱鶴竜は、角番大関照ノ富士を寄り切って10連勝。照ノ富士は、今日の勝ち越しならず。
1敗の横綱白鵬は、大関稀勢の里と対戦。熱戦の末、稀勢の里に寄り切られて2敗に後退。稀勢の里は、2敗を守って勝ち越しを決める。
横綱日馬富士は、関脇高安を外掛けで倒して1敗堅持。高安は、4勝6敗に。
平幕の石浦が、蒼国来を送り出して9勝目。全勝を追う1敗力士として、日馬富士と2人で並ぶ。
既に3敗の豪栄道は、琴奨菊と大関同士で対戦。立合い勝ちし、押し出しで勝利。琴奨菊は、7敗と後がなくなる。
荒鷲が、貴ノ岩を立合い変わって叩き込み、勝ち越しを決める。
幕内全取り組み内容は以下の通り。
カッコ内は取り組み時間です。
画像はクリックで大きくなります。
● 蒼国来 6勝4敗 送り出し ○ 石浦 9勝1敗 (2.9秒)
石浦、仕切り線後方で先に右手をつく。蒼国来、左手をつき、右手をサッとついて立ち、右手を出して左へ踏み出す。石浦、立てず。2度目、石浦、仕切り線後方で先に右手をつく。蒼国来、仕切り線少し後方で両手をサッとつき、右肘を固める。石浦、右手を出して頭から当たり、左手を伸ばして上手を取り、すぐに左に回って出し投げを打ち、相手の後ろにつく。蒼国来、俵に詰まって向き直ろうとする。石浦、腰を下ろし、左差しで寄る。蒼国来、俵を割る。
○ 豊響 4勝6敗 押し出し ● 逸ノ城 6勝4敗 (4.5秒)
逸ノ城、仕切り線少し後方で先に両手をつく。豊響、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。逸ノ城、左手を出し、右腕を内に入れる。豊響、右肘を固めて頭から踏み込む。逸ノ城、右を差そうとし、左上手に手を伸ばすが取れず。豊響、左押っ付けで押し上げる。逸ノ城、左で相手の差し手を抱える。豊響、右を差し、前に出ながら左上手を取る。逸ノ城、土俵際、右差し手を返して上手を切り、俵の上で左上手を取る。豊響、構わず押す。逸ノ城、上体が起きて俵を割る。
● 大翔丸 5勝5敗 寄り切り ○ 英乃海 2勝8敗 (8.0秒)
大翔丸は仕切り線すぐ後ろで、英乃海は仕切り線後方で、両者、ほぼ同時にサッと手をついて立つ。大翔丸、頭から踏み込む。英乃海、右肘を固めて当たる。大翔丸、押し上げ、右筈で押し、左で押っ付けながら左へ回る。英乃海、右を差して前に出る。大翔丸、右を差す形になる。英乃海、左上手を取り、がぶって寄り切る。
● 旭秀鵬 1勝9敗 寄り切り ○ 北勝富士 6勝4敗 (2.9秒)
北勝富士、先に右手をつく。旭秀鵬、左手をつき、素早く立つ。北勝富士、少し遅れて立つ。旭秀鵬、右肘を固めて踏み込み、右でかち上げる。北勝富士、やや左に踏み出し、左廻しを取る。旭秀鵬、右で差し手を抱え、左上手に手を伸ばすが取れず、左で頭を抱える。北勝富士、両差しで一気に前に出る。旭秀鵬、土俵下に落ちる。
● 佐田の海 2勝8敗 押し出し ○ 臥牙丸 5勝5敗 (3.4秒)
臥牙丸、右手を先につく。佐田の海、両手をサッと動かす。臥牙丸、頭を下げる。佐田の海、右手を出して頭から当たる。臥牙丸、低く当たり、左で押っ付ける。佐田の海、引いて土俵際。臥牙丸、乗じて前に出、両手で顔を押し上げる。佐田の海、俵に両足を掛け、左下手を取って仰け反りながら堪え、体を開いて下手投げに行くが、右足が先に土俵の角より下に出る。その後、臥牙丸、俵の外に両手をつき、佐田の海、土俵下に落ちる。
〔土俵際仰け反る佐田の海〕
〔下手投げに行く佐田の海〕
〔佐田の海の右足が土俵の下へ〕
● 千代鳳 5勝5敗 押し出し ○ 勢 7勝3敗 (18.4秒)
勢、先に右手をつく。千代鳳、体を上下に揺らし、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。勢、両腕を下げて踏み込む。千代鳳、左肘を固め、右手を出して低く踏み込み、押す。勢、少し引いて左を差す。千代鳳、頭をつけて右で押っ付ける。勢、体を離して突き放し、右を差そうとする。千代鳳、体を離す。勢、叩いて右で肩越しの上手を取り、右上手を持って右に回る。千代鳳、左半身で左下手を取る。勢、右上手をしっかり握り直し、右上手出し投げを打ちながら左で頭を押さえる。千代鳳、向き直る。勢、右上手を持ち、左筈で押しながら前に出る。千代鳳、体を開いて右下手投げに行くが、廻しが切れて後ろ向きになり、土俵際くるっと向き直る。勢、前に出て押す。千代鳳、土俵下に落ちる。
○ 豪風 5勝5敗 押し出し ● 千代大龍 4勝6敗 (2.9秒)
千代大龍、先に手をつく。豪風、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。千代大龍、右手を出し、左肩から踏み込む。豪風、頭から低く踏み込む。千代大龍、左肘でかち上げ気味に当たり、顎を突き放し、相手の腕を叩いて引く。豪風、乗じて押しながら前に出る。千代大龍、俵に詰まる。豪風、押す。千代大龍、上体が起きて俵を割る。
○ 荒鷲 8勝2敗 叩き込み ● 貴ノ岩 4勝6敗 (0.8秒)
荒鷲、仕切り線少し後方で先に手をつく。貴ノ岩、手をサッとつき、右手を出して踏み込む。荒鷲、叩きながら右に飛ぶ。貴ノ岩、土俵に手をつく。
〔勝ち越しインタビューを受ける貴ノ岩〕
● 千代翔馬 7勝3敗 極め出し ○ 栃ノ心 6勝4敗 (8.1秒)
千代翔馬、左手をつこうとして止め、左手をついて戻し、立合いを嫌って腰を上げる。2度目、千代翔馬、左手を土俵すぐ上に浮かせる。栃ノ心、仕切り線少し後方で手をサッとつく。千代翔馬、手をサッとつき、左肘を固めて右手を出す。栃ノ心、右肘を固めて踏み込んで当たる。千代翔馬、突っ張り、頭を下げて右下手を狙う。栃ノ心、左で差し手を抱え、右を差す。千代翔馬、右差し手を返して右下手を取り、左を巻き替える。栃ノ心、外から極めながら前に出る。千代翔馬、堪えられず俵を割る。勝負後、千代翔馬、極められた右腕を痛そうにする。
〔極められた右腕を痛そうにする千代翔馬〕
● 松鳳山 5勝5敗 押し出し ○ 輝 4勝6敗 (5.0秒)
輝、先に右手をつく。松鳳山、手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。輝、右手を出して頭から踏み込もうとする。松鳳山、右から張る。輝、突き放す。松鳳山、左から張る。輝、両手で突き放しながらどんどん前に出る。松鳳山、下からあてがって差そうとするがならず、俵に両足を掛けて仰け反る。輝、相手の胸を押す。松鳳山、土俵下に落ちる。
● 妙義龍 6勝4敗 突き落とし ○ 千代の国 3勝7敗 (5.3秒)
千代の国、仕切り線後方で先に手をつく。妙義龍、右手をつき、時をおいて左手をサッとついて立ち、右手を前に出す。千代の国、右から張る。妙義龍、押しながら一気に前に出。右を差す。千代の国、左足が浮いて右足一本を俵に掛けて堪え、左上手に手を伸ばすが取れず、左で突き、右で頭を押さえつけながら俵伝いに左へ回る。妙義龍、土俵に落ちる。千代の国、体が飛んで土俵下に転がり落ちる。
〔土俵際堪える千代の国〕
〔千代の国の突き落とし〕
○ 遠藤 6勝4敗 寄り切り ● 錦木 3勝7敗 (15.6秒)
錦木、先に左手をつく。遠藤、仕切り線後方で両手をサッとつく。錦木、頭から踏み込む。遠藤、左手を出して頭で当たり合い、左を差し、右押っ付けから右上手を取る。錦木、左下手を取る。遠藤、右上手を持って左差し手を返し、腰を引いて相手の下手を切る。錦木、深い左下手を取り直す。遠藤、両廻しを引きつけて前に出る。錦木、左下手で振り、右上手を取る。遠藤、左肘を張りながら腰を振って相手の上手を切り、右上手を引きつけて前に出る。錦木、俵に詰まる。遠藤、寄り立て、左差し手を返す。錦木、俵を割る。
○ 宝富士 6勝4敗 押し出し ● 正代 7勝3敗 (12.6秒)
宝富士、先に両手をつく。正代、仕切り線かなり後方でサッと手をつく。宝富士、左肘を固めて踏み込む。正代、右肘を固めて当たり、両差しになろうとしながら前に出る。宝富士、下がりながら左を巻き替えて差し、土俵際を左に回って中に戻る。正代、左下手を取る。宝富士、左差しで一気に前に出る。正代、土俵際、左から掬う。宝富士、その機に右上手を取って堪え、上手を引きつけて前に出る。正代、俵に詰まるが、右から突こうとする。宝富士、突き放す。正代、俵の上で仰け反る。宝富士、相手の腹を押す。正代、土俵下に落ちる。
○ 琴勇輝 4勝6敗 突き出し ● 嘉風 2勝8敗 (2.4秒)
嘉風、先に手をつく。琴勇輝、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。嘉風、頭から踏み込む。琴勇輝、右肘でかち上げ、突き放しながら前に出る。嘉風、仰け反って力なく俵を割り、土俵下に落ちて客席に倒れ込む。
○ 御嶽海 3勝7敗 押し出し ● 碧山 1勝9敗 (3.5秒)
御嶽海、先に右手をつく。碧山、右手をつき、左手をサッと動かす。両者、ほぼ同時に立つ。碧山、右手を出して頭から当たる。御嶽海、右喉輪で相手を起こす。碧山、上体が起きて少し下がり、右から張る。御嶽海、右を差して前に出る。碧山、突き放して体を離すが土俵際。御嶽海、押し上げる。碧山、俵の外に出る。
● 魁聖 0勝10敗 押し倒し ○ 玉鷲 7勝3敗 (5.0秒)
魁聖、仕切り線少し後方で先に両手をつく。玉鷲、左手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。魁聖、両腕を内に入れて踏み込む。玉鷲、やや左に踏み出して頭から当たり、左で押っ付け、右喉輪で押し上げる。魁聖、右を差そうとする。玉鷲、左で押っ付け、右喉輪でぐいぐい押し上げながら前に出る。魁聖、仰け反って俵に詰まる。玉鷲、そのまま右喉輪で押す。魁聖、俵の外に倒れる。
〔魁聖を立たせる玉鷲〕
○ 栃煌山 3勝7敗 押し出し ● 隠岐の海 2勝8敗 (5.3秒)
隠岐の海、先に右手をつく。栃煌山、腰を下ろし、仕切り線後方でサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。栃煌山、右手を出して頭から踏み込む。隠岐の海、右肘を固めて当たり、右を差す。栃煌山、右を差し、左も巻き替えて差す。隠岐の海、左を巻き替えようとするがならず、左で差し手を抱える。栃煌山、両差しで前に出る。隠岐の海、上体が起き、土俵際叩こうとする。栃煌山、相手の胸を押す。隠岐の海、力なく土俵下に落ちる。
○ 豪栄道 7勝3敗 押し出し ● 琴奨菊 3勝7敗 (3.9秒)
豪栄道、先に右手をつく。琴奨菊、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。琴奨菊、左肘を固めて頭から踏み込む。豪栄道、左肘を固めて低く踏み込み、当たり勝って左を差し、右押っ付けで前に出ながら右上手に手を掛ける。琴奨菊、上手を切るが、上体が起きて俵に詰まる。豪栄道、右で押っ付ける。琴奨菊、俵の外に出る。
● 白鵬 8勝2敗 寄り切り ○ 稀勢の里 8勝2敗 (20.9秒)
稀勢の里、仕切り線少し後方で先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。白鵬、左手を相手の顔の前で振る。稀勢の里、頭から当たる。白鵬、右を差す。稀勢の里、左押っ付けで突いていなす。白鵬、少し泳ぐが土俵際向き直る。稀勢の里、顎に向かって突き上げる。白鵬、右をのぞかせ、右に回って中に戻る。稀勢の里、突き放す。白鵬、突き返し、右押っ付けで前に出、少し引いて叩く。稀勢の里、向き直る。両者、押し合い。白鵬、右を差す。稀勢の里、左を巻き替えようとする。白鵬、それを許さず、右を差す。稀勢の里、左で押っ付けながら左に回って土俵際。白鵬、押しながら前に出る。稀勢の里、右足が浮き、左足が徳俵に詰まって勝負あったかに見えたが残す。白鵬、左をのぞかせ、右上手を取る。稀勢の里、左を差し、俵伝いに右に下がって右上手を取って中に戻る。白鵬、左下手を取る。稀勢の里、右上手を引きつけながら前に出る。白鵬、右足が俵に掛かる。稀勢の里、右上手を引きつけ、左下手も取って寄り立てる。白鵬、左下手を持って堪えるが、ついに俵を割る。
〔稀勢の里、土俵際〕
〔寄り立てる稀勢の里〕
● 照ノ富士 7勝3敗 寄り切り ○ 鶴竜 10勝0敗 (16.9秒)
照ノ富士、先に両手をつく。鶴竜、両手をサッとつく。その直前、照ノ富士、素早く立ち、右肘を固めて踏み込む。鶴竜、右肘を固め、頭から当たる。照ノ富士、右を差す。鶴竜、右を差し、すぐに左を巻き替えて差す。照ノ富士、前に出ながら右上手を探るが取れず、左上手を取る。鶴竜、両差し手を深くして両下手を取り、腰を捻って相手の上手を切り、腹をぶつけて前に出ようとする。照ノ富士、外から抱えながら堪え、左を巻き替えて差し、下手を探るす。鶴竜、すぐに腰を引いて下手を与えず、上体を起こして両廻しを引きつける。照ノ富士、左差し手を返しながら堪え、左下手を探る。鶴竜、再び頭をつけて腰を引き、相手に下手を与えず。照ノ富士、肩越しの右上手に手を掛ける。鶴竜、すぐに右に開いて右上手出し投げを打つ。照ノ富士、振られて俵に詰まる。鶴竜、右上手を引きつけながら寄る。照ノ富士、土俵下に飛び落ちる。
○ 日馬富士 9勝1敗 外掛け ● 高安 4勝6敗 (24.2秒)
高安、先に手をつく。日馬富士、仕切り線少し後方で手をサッとつく。両者、ほぼ同時に立つ。日馬富士、左手を出して低く踏み込む。高安、左でかち上げ、右上腕で相手の顎を押し上げる。日馬富士、右、左と張る。高安、右から張る。日馬富士、両廻しに手を掛け、左上手を取り、右を差す。高安、深い左上手に手を伸ばして取り、右下手も取る。日馬富士、右下手も取って両廻し。高安、左上手を引きつける。日馬富士、堪える。高安、腰を遠ざけて相手の上手を切る。日馬富士、切れた左上手に手を伸ばすが取れず、体を開いて右下手投げに行こうとする。高安、左上手を持って堪え、向き直って右をねじ込もうとする。日馬富士、右下手を持ち、頭をつけて左で相手の右腕を掴む。高安、左上手が肩越しになる。両者、止まる(約6秒間)。日馬富士、右下手を引きつける。高安、左上手で振ろうとする。日馬富士、そこを右足で外掛け。高安、土俵に倒れ、日馬富士、その上に乗る。
★来場者アンケートによる「敢闘精神あふれる力士」
1位:稀勢の里、2位:石浦、3位:遠藤
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