稀勢の里 2017年初(一月)場所取組内容

201701-きせのさと

先場所は、終盤、三日連続横綱を破って初優勝への期待が高まるが果たせず、12勝3敗の成績だった。→先場所の取組内容
昨年の勝利数は69で、単独トップ。優勝せずに年間最多勝となるのは、史上初となった。
冬巡業を途中離脱。体のどこかを痛めたようで、首(→共同通信)、もしくは左膝(→日刊スポーツ)が原因と言われる。
新年を迎えて好調な様子(→日刊スポーツ)だったが、二所ノ関一門連合稽古では足に違和感があったよう(→サンケイスポーツ)。
迎えた今場所、初日は宝富士を寄り切って白星発進。
そこから白星を連ね、四日目は松鳳山を突き落とすも、相手に軍配。しかし木村玉治郎が上げる方向を間違っただけだったようで「差し違え」で勝利。(→木村玉治郎の説明
六日目には、全勝は横綱白鵬と二人のみとなる。
八日目、白鵬が初顔の荒鷲に敗れたため、単独トップに。(→単独トップとなって引き上げる稀勢の里
翌九日目、角番大関琴奨菊に寄り切られて初黒星。白鵬は星が並ぶかと思われたが、高安に押し出されて連敗。1敗は稀勢の里と平幕の貴ノ岩の2人となる。
十日目、大関照ノ富士を寄り切って連敗せず。貴ノ岩が敗れたため、再び単独トップに。
十一日目は、遠藤に土俵際まで追い込まれる場面もあったが、小手投げで勝利。十二日目は、今場所1横綱1大関を破った勢を寄り切り(→勢戦勝負後)。単独トップを守る。(→支度部屋での稀勢の里
十三日目は、大関豪栄道の休場により不戦勝。稀勢の里の優勝を期待してか、館内に拍手が起こる。また、稀勢の里を追う2敗力士は、白鵬のみとなる。(→支度部屋での白鵬と稀勢の里
十四日目、上位に休場者が多いために割りが崩され、優勝争いに絡む平幕・逸ノ城と対戦。寄り切って13勝目を上げる。後から土俵に上がった横綱白鵬は、同じく優勝争いに絡む平幕・貴ノ岩と対戦。白鵬が敗れたため、稀勢の里の初優勝が決まる。(→優勝が決まった直後の稀勢の里取材を受ける稀勢の里
千秋楽、幕内の取組が始まる前に、審判部が八角理事長に対し、稀勢の里の横綱昇進に向けた臨時理事会開催要請をすることが決まる。初優勝とともに、昨年の年間最多勝も評価されての判断。
結びの一番では、稀勢の里が白鵬と対戦。白鵬の一気に寄りを残して、掬い投げで勝利。初優勝の場所を、14勝1敗の成績とする。(→賜杯を受け取る稀勢の里→優勝インタビュー全文
場所後の臨時理事会で、正式に横綱昇進決定。使者を迎え、昇進を伝達される。(→伝達式の様子
その後、明治神宮で横綱推挙状を受け取り、初めて土俵入りを披露する。(→横綱推挙状授与式・奉納土俵入りの様子



(初) 宝富士戦 ○寄り切り 13.5秒
 宝富士、先に両手をつく。稀勢の里、仕切り線少し後方でサッと手をつき、左肘を固めて踏み込む。宝富士、左肘を固めて低く当たり、左をねじ込み、右で押っ付ける。稀勢の里、右で押っ付けながら前に出、左下手を探る。宝富士、左に回って下手を与えず。稀勢の里、左下手を取り、右上手を探る。宝富士、腰を右に捻って上手を与えず、右上手に手を伸ばすが取れず、左差し手を大きく返しながら、右で押っ付けて上手を探る。稀勢の里、左下手を引きつけながら前に出、右上手に手を伸ばす。宝富士、腰を引いて上手を与えず。稀勢の里、前に出ながら右上手をついに取り、両廻しを引きつけて前に出る。宝富士、上体が起きて俵を割る。

(2) 玉鷲戦 ○押し出し 2.6秒
 玉鷲、先に左手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、右手を出して頭から踏み込む。玉鷲、頭で当たり、右喉輪で押し上げる。稀勢の里、左押っ付けで喉輪を外して横を向かせ、前に出ながら突き放す。玉鷲、土俵下に落ちる。

(3) 荒鷲戦 ○寄り切り 5.5秒
 荒鷲、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、素早く立つ。荒鷲、右肘を固める。稀勢の里、左肘を固めて踏み込んで当たり、前に出る。荒鷲、左下手を取る。稀勢の里、右で差し手を抱えて前に出。左差し手を大きく返す。荒鷲、俵に詰まる。稀勢の里、右上手を取って引きつけて寄る。荒鷲、俵伝いに左へ回る。稀勢の里、逃さず寄る。荒鷲、俵の外に出る。

(4) 松鳳山戦 ○突き落し 3.1秒
 松鳳山、先に右手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をついて素早く立ち、左肘を固めて踏み込む。松鳳山、やや左に踏み出して頭から当たり、右を差して一気に前に出る。稀勢の里、土俵際を左に回りながら左で突く。松鳳山、左で相手の右足を渡し込もうとするが、俵の外に転がり、稀勢の里、その上に乗る。しかし、行司 木村玉治郎は、西方の松鳳山に軍配。その後、回し団扇で稀勢の里に上げるが「物言い」。友綱審判長は「行司が一度松鳳山に軍配を上げたが、稀勢の里の勝ち」と説明。「差し違え」で、稀勢の里の勝ち。木村玉治郎は、稀勢の里の勝ちは分かっていたものの、両力士が体の方に吹き飛んできたので、つい西方向に手が上がってしまったとのこと。

(5) 御嶽海戦 ○寄り切り 22.9秒
 御嶽海、先に手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、左肘を固めて踏み込む。御嶽海、両肘を固めて頭から踏み込み、右で押っ付け、左喉輪で押し上げる。稀勢の里、下がらず、右で相手の喉輪にあてがって外し、前に出る。御嶽海、右に回って俵に詰まる。稀勢の里、左で絞り、右喉輪で押し上げる。御嶽海、喉輪に仰け反りながらも左であてがい、右筈で押しながら中に戻り、左で相手の喉輪を外し、両手で押す。稀勢の里、右で差し手を抱え、左を差す。御嶽海、右押っ付けで前に出る。稀勢の里、左下手を取るが俵に詰まる。御嶽海、右押っ付けで上手を探る。稀勢の里、左下手を持って中に戻り、右上手を探る。御嶽海、上手を与えないよう右に回る。稀勢の里、右上手を取り、両廻しを引きつけて前に出る。御嶽海、腰が伸びて俵を割る。

(6) 正代戦 ○極め出し 9.0秒
 正代、仕切り線後方で先に両手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと両手をつき、左肘を固めて頭から踏み込む。正代、両腕を内に入れて胸で当たり、左を差す。稀勢の里、右上手に手を掛けるが取れず。正代の右、稀勢の里の左で、両者、激しい差し手争い。稀勢の里、右で差し手を抱えて、左で押っ付けながら前に出る。正代、土俵際、体を開いて掬い投げに行こうとする。稀勢の里、左筈で押す。正代、土俵下に落ちる。

(7) 栃煌山戦 ○寄り切り 2.5秒
 稀勢の里、先に手をつく。栃煌山、足をすり、仕切り線後方でサッと両手をつき、頭から踏み込む。稀勢の里、右手を出して頭から踏み込み、相手の左肩を押さえる。栃煌山、左を差し、右も差そうとする。稀勢の里、左押っ付けで相手を起こし、右で差し手を抱えながら前に出る。栃煌山、右差し手を抜いて俵に詰まる。稀勢の里、左差しで寄り切る。

(中) 隠岐の海戦 ○突き落し 5.4秒
 隠岐の海、先に右手をつく。稀勢の里、腰を下ろし、仕切り線後方で手をサッとつき、両者、ほぼ同時に立つ。隠岐の海、右肘を前に出し、左腕を内に入れて踏み込む。稀勢の里、左肘を固めてぴょんと立ち、頭から当たる。隠岐の海、左を差して差し手を返す。稀勢の里、上体が起き、左押っ付けで突きながら左へ回る。隠岐の海、両差しでどんどん前に出る。稀勢の里、右で首を巻き、土俵際を左へ回りながら左から突く。隠岐の海、左肘から土俵に落ち、その後、稀勢の里、土俵に転がる。

(9) 琴奨菊戦 ●寄り切り 10.3秒
 稀勢の里、両手をつく。琴奨菊、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。琴奨菊、右肘を固めて頭から踏み込む。稀勢の里、右手で相手の肩を押さえる。琴奨菊、左喉輪で押し上げ、左押っ付けから左を差す。稀勢の里、左を差し、右上手に手を伸ばす。琴奨菊、左差し手を返して上手を与えず、右を巻き替えようとする。稀勢の里、左で押っ付ける。琴奨菊、右は十分差せないまま、左差し手を返してがぶりながらどんどん前に出る。稀勢の里、右足が俵の外に滑り出る。

(10) 照ノ富士戦 ○寄り切り 18.7秒
 稀勢の里、先に手をつく。照ノ富士、仕切り線後方で左、右とサッと手をつく。稀勢の里、右手を出して踏み込む。照ノ富士、右腕を内に入れて踏み込む。稀勢の里、左押っ付けから左を差し、左下手を取る。照ノ富士、右で深い上手を取る。稀勢の里、右上手に手を伸ばして一枚廻しを取り、左肘を張りながら腰を捻って相手の上手を切り、右上手を引きつけて前に出る。照ノ富士、土俵際、左から掬い、土俵際を左へ回る。稀勢の里、伸びた右上手を持ち、左筈で胸を押しながら前に出る。照ノ富士、左に回って中に戻る。稀勢の里、前に出ながら左を差し込む。照ノ富士、土俵際、右上手に手を伸ばすが取れず。稀勢の里、左下手を取り、両廻しを引きつけて寄る。照ノ富士、俵に両足を掛けながら、左差し手を返して相手の上手を切る。稀勢の里、右上手を取り直す。照ノ富士、左に回って中に戻る。稀勢の里、両廻しを引きつけて休まず前に出る。照ノ富士、腰が伸びて俵を割る。

(11) 遠藤戦 ○小手投げ 12.8秒
 遠藤、仕切り線後方で先に右手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、右手を出して踏み込む。遠藤、左手を出して頭から当たり、左を差す。稀勢の里、右で差し手を抱え、左で差し手争い。遠藤、右に下がって体を離し、土俵際右を差す。稀勢の里、右筈で押し、左を巻き替えて差す。遠藤、右に回って体を入れ替え、頭をつけて両廻しを引きつける。稀勢の里、左差し手を返すが上手を切れず、左下手を探る。遠藤、すぐに下がりながら体を開き、右上手出し投げを打つ。稀勢の里、俵に詰まる。遠藤、左差しで寄る。稀勢の里、左下手を取って右足を俵に掛けて堪え、前に出ながら右上手を探る。遠藤、右を巻き替えて両差しになる。稀勢の里、右小手投げで振り、相手が体勢を崩したところを更に小手投げ。遠藤、土俵に裏返る。

(12) 勢戦 ○寄り切り 28.1秒
 勢、先に右手をつく。稀勢の里、仕切り線後方でサッと手をつき、両者、ほぼ同時に立つ。稀勢の里、左肘を固めて頭から踏み込む。勢、両腕を内に入れて右肩から当たり、両差しを狙いながら一気に前に出る。稀勢の里、右足が俵に詰まるが、左を差し勝つ。勢、右小手で土俵内に振り、突き放す。稀勢の里、左押っ付けでいなし、右から張り、右喉輪で押しながら前に出、左を差し、右上手を探る。勢、左足が俵に詰まる。稀勢の里、左下手を取って寄る。勢、左足を俵に掛け、左差し手を返しながら堪え、少し中に戻る。稀勢の里、左下手を持ち、右上手を探りながら前に出る。勢、再び俵に詰まり、俵伝いに右へ回り、深い右上手に手を掛けるが取れず。稀勢の里、前に出て右上手を取る。勢、深い右上手を取る。稀勢の里、右上手を取り、左差し手を返して相手の上手を切る。勢、右で押っ付けて残す。稀勢の里、伸びた右上手を持ち、左を差し込んで深い下手を取り、がぶって前に出る。勢、俵に両足を掛けて堪えるが、ついに俵を割る。

(13) 豪栄道戦 □ 不戦勝 - 豪栄道、「右足関節外側靭帯損傷」のため、休場。

(14) 逸ノ城戦 ○寄り切り 5.7秒
 逸ノ城、両手をついて前のめりになり、一旦手を戻し、再び仕切り線後方で両手をつく。稀勢の里、仕切り線後方で両手をサッとつき、左肘を固めて右手を出し、やや左へぴょんと立つ。逸ノ城、右肘を固めて当たる。稀勢の里、差せずに体を離す。両者、差し手争い。稀勢の里、右をのぞかせ、左押っ付けから左を差し、両差しで前に出る。逸ノ城、俵に詰まり、右小手投げに行こうとする。稀勢の里、腰を下ろして寄る。逸ノ城、俵を割る。

(楽) 白鵬戦 ○掬い投げ 6.0秒
 稀勢の里、先に手をつく。白鵬、右、左とサッと手をつく。両者、ほぼ同時に立つ。白鵬、右から張って両差しを狙う。稀勢の里、左肘を固めて当たり、左を差す。白鵬、右で押っ付けながら一気に前に出る。稀勢の里、俵に詰まる。白鵬、左差しで懸命に寄る。稀勢の里、両足を俵に掛けて仰け反り、左から掬う。白鵬、落ち、土俵に転がり落ちる。

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